ゴースト×ゴースト小説、悪が生まれる時

こんにちは!
すっごい突然でなんの前振りもなかったんですが今日でこのシリーズは終了になりまーす!
はい…、あんまりだらだら更新するのもよくないしね!
今までありがとうございました!後書きも書くんで、今後のことはそっちで…。
では、ファルが裏切られてしまって、その後ウォリスはどう思ったのか…
ラストです!どうぞ!!



ファルシード…!」
カルルがその後ろ姿を追いかけようとするのをデヴィーセは腕を掴んで止めた。

「…言えるんじゃん、あんた。」
デヴィーセは静かになった廊下でぽつりと呟いた。
イングリーネもカルルも彼のその目を見て次の言葉を待つ。
「…何で早く裏切ってあげなかったの?…期待させるなんて酷いね。結局初めから絶望させる気満々だったんじゃない。愛してるなんて嘘ばっかり。」
腰に片手を当てて淡々と述べるデヴィーセの顔はどことなく怒りが込められているような気がした。
カルルも、「止めなよ」と一言発することは出来なかった。
しかしイングリーネはそれを遮る。
「そんなのウォリスは分かっている。誰よりだって、きっとな。」
そうだろ、とでも言うようにイングリーネはウォリスを見た。
が、彼女は下を向いたまま動くことはない。
「…私は、そう…。きっと分かっていたんです。でも、ダメね。一番してはいけないことをしてしまった。」
自分を嘲笑うように、自分を責めるように笑うウォリスの顔を、三人は唯見つめることしかできなかった。

暫くの沈黙の後、声を発したのは顔つきを変えたウォリスだった。

「…さあ、あの子の為に演じましょう。」

「あなた達はあの子の代わり。悪よ。私も、あの子も、あなた達も。」

「人間を生むのよ。私達で。」

遠くで何かが崩れる音を誰もが感じながら、それでもウォリスの言葉をじっと聞いた。

誰かは当たり前のような顔で、
誰かは覚悟を決めるような顔で、
誰かは納得いかないような顔で。

ああ、こんな風にきっと、何度も世界は過ちを繰り返すのだろう。
前世だとか、義務だとかに誰もが縛られたまま、動けもせず、永遠に。

此処に四人の悪が生まれても、一人になった彼が正義かと言ったらそうじゃない。
正義に絶対的な条件は無いし、彼を正義だとする者は少ないだろう。

(…そうか。そりゃ、神様がみんな悪じゃ、立派な世界なんて出来ないよね。)

一人が、鼻を鳴らして笑っても、世界は変わらない。
そして、革命なんて下らないことはしたくない。


こうして、悪として生きていく者達は、世界の頂点に生まれた。

未完成で、不完全な神達の、神の為の舞台。

…世界の頂点が別にあるとも知らず。

神は、踊る。


♪後書き♪
お付き合いありがとうございましたー!
まず短編とか落書きとか妄想とか色々挟んでごめんなさい…。
これからシリーズやるときはある程度書いてからテンポよく更新できるように努めたいと思います!
まあちょっとネタはあるんでお楽しみに…春休み中にぱぱっと書いちゃいたいですが…できないかもなんで…!
暫くは浮かんだネタで書いていったり、落書きとかで更新続けたいと思いまーす!これからもよろしくね〜!
朱音は高校生活に向けて頑張ります。
では!今まで本当にありがとう!!またねー!