2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ゴースト×ゴースト短編小説、傷の正体

何がどうなってだったか忘れたが、僕はどうやら怒られているようだった。 少しだけ淡さの異なる青髪を持った二人の少年達が、僕を見ている。 兄弟かと思ったが目付きの違いもこの性格の違いも相俟って恐らくそうでもない。 ソウルと名乗った一人は、初め口を…

ゴースト×ゴースト短編小説、光と影

影は、ただ空を見て呆然とした。 あまりに多くのことが一気に起こった為に、それについていけていない様だった。 体は動けば所々軋んで、動けたものではない。だから此処でただ誰かの助けを待つしかなかった。 嘗て、助けられることが嫌いであった影は、それ…