ゴースト×ゴースト(前世)小説、また来世

前書きしまーす!こんにちは!
えー、前世と言うことで…ホントいいですよね〜前世!
とんでもなく好きです〜、このCPホント良いね…
色々考えたりもしたんですけど、フロウが泣き虫ですぐ感情が顔に出るのはレディアくんの望んだことだったのかもしれませんね、隠したがりのフロウの悩みに気付けなかったら前世の二の舞ですから〜…なんて!考えたりもしてました〜…
そんなことはどうでもいい!
じゃあ前世のフロウは一体何を思って自ら命を絶ったのか…答えはこの中!
ではお楽しみくださーい!



結局、一言も本当のことなんて言えなかった。
『お前がずっと憎かった。』
そんなこと、言えるはずもないけど。
いつも馬鹿みたいにニコニコして、笑わせようと変に考え込むし、何もないのに幸せそうに笑う。
とことん笑顔に守られた人生だな。
幸せは求めなくても青が寄せ付けてくれる。だからあいつは不幸とは無縁だったんだ。

…いいなあ、俺も青が良かった。
そしたらこんなに、あいつと差を感じることも無かった。
ずっと、あんなに近くに居たのに。どこか手を伸ばしても届かない距離にあいつは居た。
二人で居るのに、訳もわからない孤独を感じた。

幸せで笑い疲れた日だってあった。暗闇にすっかり慣らされていた目さえ、光を求め始めたのに。
いつしかまた、闇に取り残されていた。
ただ寂しくて。ただただ手を引いてほしかった。
でも俺があいつの姿から逃げていただけだ。
好きだったあいつの笑顔に、いつの間にか嫉妬していた。
本気で殺そうと思ったことだってあった。

でも違う。
殺されるべきはこいつじゃない。
分かっていただろう?本当は認めたくなかっただけだろう?
知っていたクセに。

殺されるべきは、歪んだこの心だと。

殺されるべきは、愛を嫌味としか受け取れなかった自分だと。

知っていたクセに。


だからお前に別れを言ってしまった。
どうしても、死ななきゃ償えない。
お前を恨んだこの心を。
お前に嫉妬した俺自身を。
…殺してしまわなきゃ。

そうしないといつか、お前を殺してしまう。
いつかこの歪んだ心で、お前を殺す日が来てしまう。
それはダメだ。何があってもお前は生きなきゃ。
お前には人を救う力がある。
俺には無いものをたくさん持ってる。
お前は俺が守ってやる。
お前が死ぬまで、ずっと見ててやる。
お前が死ぬまで、ずっと待っててやる。
だから、俺なんかの為に泣くのはやめてくれ。
お前を傷つけようとしたのは紛れもなく俺だから。

死んで、傷つける為の体も無くして、お前を見続けられる存在になるよ。

なあ見ててよ、神様。紅がひとつ、死ぬから。
あんたがくれた不幸に、耐えられなかったよ。
だからもし、宇宙が一周したら、
新しい世界が巡ってくるなら、

俺を幸せにして。

家族が居て、食べ物に困らなくて、友達に恵まれてて…。
そんな存在に一度、なってみたいよ。

「…そんな世界、きっと来ないけど。」

だからせめて最期は青に終わらせて。
この海に、溶けるように死なせて。

両手を広げて、青い空を抱いて。
海に堕ちて行く。

最高のENDだ。幸せだよ。
最期、キミの記憶になんだか残れるような気がして。

水面の輝きは、俺が最期に求めた光だった。