ゴースト×ゴースト小説、道は自分でつくるもの

ちょっと前書きします!裏設定の補足も含め…
えーフロウの裏設定は公式、ということにしていきたいなと思います!
それで個人的にはフロウはそれに気付いてるってことにしたいです←
でもみんなは神様嫌いだし言うの怖いし…って感じがいいな!って(笑)
神に対しての悪口とかに妙に反応するとか…そういうのいいなって思ってます!すみません!
またそれについての意見待ってますので…よろしくお願いしたいです!
お待たせしました!では本編参りましょうか!
今回はウォリスが居る城に疑いを持ち始めた三人が行動を起こします!一体どうするんでしょう??
ではGO!


ウォリスの部屋から出てすぐにデヴィーセもカルルもイングリーネに顔を寄せた。
「ねえ今のなに?」
「外に出たこと無いって…この世界はそれが普通なん?」
「俺はよく知らん。最初は驚いたけど…」
「やっぱここ怪しいやろ…?ウォリスって何者?」
「怪しいけど、この世界の情報は多分全部この城の中にあるんだよ。それを知らずに帰る方が良くないさ。」
「おい、騒ぐな。俺達の会話なんてあいつに全部筒抜けだぞ。」

また、どこまでも続く長い廊下を迷うことなく歩くイングリーネを見ながら、二人は驚いて足を止めた。
デヴィーセはイングリーネの手を取って彼の足を止める。
「ちょっと待って!ちゃんと説明してよね。僕はこれから探し物しなきゃいけなくなったから、危険なことがあるなら言ってくれないと困る。」
「残念だったな。お前の探し物とやらは一生かかっても見つからんだろう。」
「はあ?」
焦らすように言うイングリーネにデヴィーセはいい加減腹を立てたようだ。カルルは二人の間に入ってとりあえず距離を開けた。
「ちょい二人とも落ち着いてから話しよーよ!イーくん、ちゃんとウチらにこの城のこと教えてくれん?」
イングリーネはカルルとデヴィーセの瞳を交互に見て溜息をついた。

「デヴィーセ、お前にどんな未来が見えるのかは知らんが、俺は絶対にあんなクズの言いなりにはならんぞ。」
「…何が言いたい?」
「運命通りにならない結末を俺が創る、と言いたいんだ。」
イングリーネがそう言うと、カルルもデヴィーセも不思議そうな顔をした。
デヴィーセは少し黙ってからため息をついて機嫌の悪そうな顔でイングリーネを見る。
「なんとなく分かったけど、君がなんでそう思うようになったのかを聞きたい。さっきまでの時間何があった?」
そう聞かれたイングリーネは顔を寄せて出来るだけ小さな声で話ができるようにした。無駄なことかもしれないが。
「ウォリスはファルシードと俺の会話の内容を全部知っていたようだった。そして、この城はあいつの好きなように創られてる。あいつの考えてることがそのまま具現化されてるようにな。」
二人は小さく声を上げて驚いた。カルルは自分なりに考えを整理しているようで、
「それって、ここがウォリスの頭ん中そのまんまってこと?それってすごく大変じゃない?」
「そうだね。カルルが言ってるようなことになってるなら、僕らは人形みたいにウォリスの好きなように動かされてるってことだからそりゃ大変さ。生きて帰れないかも。」
「デヴィーセ、時間旅行とかできんの?さっきまでの時間に戻れるなら…」
「ちょっと、僕だって神になったばっかりなんだからそう自由自在に時間が操れる訳じゃないよ。一人ならまだしも君達が居ちゃ自由に試せたもんじゃない。大体知らないことだらけだからなんかヒントを見つけるためにここに来たんでしょ?」
「それも大失敗だったけどな。」
焦りがあるからか、全員がどことなく早口だった。ウォリスに姿まで見られているならこそこそと怪しくて目をつけられても文句は言えない。
イングリーネはこれではウォリスの思う壺だと勢いよく顔を上げた。

「とにかく、しばらく様子見と行くぞ。今だってウォリス様は俺達のこと、見てるだろうからな。」
嫌味を言うように宙を仰いでいってみせた。これだけでも随分せいせいする。ふん、と鼻をならして廊下の先へ目を向けると、先へ先へ続く長い道にうんざりした。
(ここに居ちゃストレスで死んじまう…!)
拳を握りしめてイライラとした気持ちを内に押し込めていると、デヴィーセが大きな声をかけてきた。
「ちょっと、冷静になってよ。こんなところでビリビリやんないで。」
そう言われてやっと自分の姿を見れば身体中電流がビリビリと駆け巡っていた。
「全く。君の雷神らしいとこ今初めて見た!」
デヴィーセは舌を出してそう言ってきたが、すぐに引っ込めてニッコリ笑うと、
「これから色々試してみない?ウォリスが僕達の望む道を創り出してくれるかもしれない。」
そう、少し楽しそうに行った。
そんなデヴィーセを見て首を傾げてみせる。
「どうする気だ?」
「全部ウォリスが創り上げているなら僕達が頼めばいいんでしょ?どこまで外に出してくれるのかやってみようよ。」
そういうデヴィーセにカルルは駆け寄ってきて
「それ危なくない?もし怒らせちゃったら…」
と心配そうに言った。が、デヴィーセはまだまだ笑っている。
「でもやってみなきゃ永遠に廊下を歩くことになるよ。ほら、気付いてた?後ろ。」
そういって自分達の後方を指差したデヴィーセと同時にそこを見ると、今まで自分達がいたウォリスの部屋はどこにも無かった。
「本当に危なくなったら時間旅行の件も検討するからさ。とにかくやってみようよ。」

「あー!この城の庭に行きたーい!!」
デヴィーセが急に叫んだかと思ったら、カルルは目を大きく開いて前方を指差した。
「ああ!光が見えた!!」
廊下の先に太陽の光が見えた。それには3人みんなで笑顔になった。

「ほーら!大成功でしょ?」
デヴィーセは心底嬉しそうにVサインを作ってにっかり笑った。