ゴースト×ゴースト小説、きっと未来で笑ってる。

こんにちは!全然更新してなくてごめんなさい><
テストで書く時間が無かったです(言い訳)
テスト終わりましたので多分これからは通常通りの更新速度になると思います!
でもまだまだ遅い時があるかも…ですが気長に待ってくださいな!
ではシリーズ4話目!お楽しみください〜


「僕はここに運命を委ねてみようと思うんだよねー」
聳える城を眺めて、時空神はそう言った。
未来の彼はここに居たらしく、その通りにやってみる、と。
「これからずっと生きてくんだからどうとでもなるかなーと思ってね。」
楽観的な性格のようで、深く考えている様子は無かった。
「その未来に俺達は居たのか?」
そのイングリーネの言葉にデヴィーセは楽しそうに笑った。
「居る未来もあれば居ない未来もあったよ?でもここが分岐点だよねぇ、君達自身が選らばないと意味ないんじゃない?」
試すように言葉を選んでいくデヴィーセを前に、イングリーネとカルルは顔を見合わせた。
未来を知ってしまえば面白くないかもしれないし、知らなければそれはそれで恐ろしくもある。
イングリーネは俯いた。
人間の頃は当然、未来なんて見えなかった。でも神になった今、それができる奴が目の前にいる。
あの頃未来が見えたなら、あんな愚かな選択はしなかったのだろうか。
自分が手にした雷の力…それは電気を求めたからなんだろう。じゃあ彼は時空を求め、カルルは炎を求めたというのか。
だけど、覚えていないのかな。

「あーあ、考えたって意味ない!俺は行くぞ、それが運命ならそれでいい。」
腕組をして、力強く言い放つ。カルルはいきなりの大きな声に驚きながらも笑った。
「じゃあウチも行こうかなあ〜、イーくんって守ってくれそうやしな!」
へらへらと笑うカルルにイングリーネは「勝手なこと言うな!!」と怒鳴る。そしてまたデヴィーセが笑う。
背の高い門の前で満足そうにしたデヴィーセは、一息ついて城の方へ向き直った。

「いいんじゃない?まあ適当にやればそれなりに楽しいでしょう。」
うふふ、と未来を期待するように笑う彼を見ながらイングリーネは不思議な奴だなとそう思う。
デヴィーセは柵の隙間から手を伸ばして門の向こうで城に入ろうとする人物に話しかけた。
「ねえ、ここ開けてくれないかい?」
その言葉に振り返った人物は紅の瞳で三人を見つめて、声を上げて驚いた。
「わああっ…ウ、ウォリスー!!知らない人たちがいるー!!」
すぐに背を向けて建物の中に走り去ってしまった。
あらら、と小さく呟いてデヴィーセがまた笑う。
「うーん、失敗失敗。」
全く気にすることの無いようなさっぱりとした笑顔でデヴィーセ言う。
イングリーネとカルルは呆れながらも少年が走り去った跡を見つめた。

少年のその足跡は黒く滲んでいた。