ゴースト×ゴースト小説、夢と希望の世界

今日からリウのシリーズスタートします!
あんまり深く考えずにまったり読んでいただければなあと思います!是非楽しんでください〜
ではGO!!↓


私は深い深い眠りについた。
目を閉じた世界は真っ暗…。そこにいつしか、虹が架かる………

「ようこそ。ここは現実の反対側、全ての希望を司る場所、夢の正体…。」
「僕はドリーム・レインボー。レインって呼んでね、リウちゃん。」
「君を希望にお連れする架け橋を僕がつくってあげる。」
「美味しい林檎をひとつどう?飴もあるよ、どれがいい?」

…貴方は私に笑った。優しく、楽しそうに、現実を忘れさせるように……。
「リウちゃん、輝く世界って見たことある?」
白を基調にした七色が栄える衣服に身を包んだ少年の後ろ姿をぼんやり見つめながらその言葉を聞いていた。
「…ない、私の世界は真っ暗だもの。」
嫌なことばっかり。いいことなんて一つもない。
「そっか、じゃあ見てみよう?僕と一緒に光を見つけよう!」
俯いていた私に光が見えて、驚いて顔を上げたら
そこには手を広げたレインの姿と、光に溢れた世界が見えた。
「…すごい……。」
思わず口から零れた言葉に、レインはまたにっこり笑った。
「そうでしょう?今からリウちゃんはここに気が済むまで居ていいんだよ。僕がずっと付いていてあげるから大丈夫!」
レインの笑顔は、人を安心させる力があるんだろうなと思った。
彼が笑うと楽しくなるし、彼に手を引かれると勇気が出てくる。
私にとっての光は彼だった。
「…うん。」
私が闇なら、彼はいつかきっと私を光に染めてくれる。
闇が先に、光を飲み込むことがなければ…。
「…、ねえレイン」
まだ歩き出せない。
「どうしたの?」
彼は手を引くのをやめて振り返る。
「ここは、どこ?私はここに居て良いの?私はきっと、この世界を汚してしまう…。だって、私は汚いもん。レインみたいに…綺麗じゃない。」
レインは最後まで私の言葉を聞いてくれる。言いたいことは全部受け止めてくれる。
どうして、初めて会うのに…。彼のことがよく分かる。
「汚くなんてないよ。リウちゃんはとっても綺麗。君が居るだけで汚れてしまう世界なんて価値がないでしょう?大丈夫だよ、勇気を持って僕と歩いていこう!」
一つ一つの言葉に、私は勇気を貰った。

だけど不思議。
レインが私に言葉をかけて、私の心が動くたび、彼の首に掛けられたペンダントがキラリって光る。
どうしてだろう、とっても綺麗なのに…。

私、レインから何かを奪っている気がするの……。