ゴースト×ゴースト小説、戦の話。

俺はゴーストの血を引いていた。
四分の一。
そんな少ない血液が俺の命を奪うなんて。

「お前ゴーストの血を感じるっ」
ゴーストが俺に語りかけた。
俺は黙っていた。何も言わない、何もしない、そうしようと思って。
「お前、戦え。」
いきなり四方八方、そんなこと言って来て。
誰が戦うか、四分の三人間なのに。実際戦ったことねぇし。

やなこった。
心の中で連呼して、ゴースト達に舌を出す、イメージで。
「黙ってるってことは戦うんだな〜」
ゴーストはニヤニヤと笑顔をみせながら俺に語った。

こいつ等マジで言ってんのかなあ。
戦うなんて、殺すなんて……
一度もしたことないよ。

そんなことぼんやり考えてると視界が真っ暗になった。
腕も強く握られて、目隠しもキツい……。

こいつ等マジなんだぁ……。
腕を引かれる力にただ操られ、深い溜め息をついた。

俺マジどうしよー………
笑い事じゃないんだけど…。
いや、本当にだよ?
ただどうしても信じられなくてさ……

戦場に放り出された俺はあくまで護身用のナイフを見つめた。
まさかこんな事に使うことになるとは……

しかし、装備なんて言える代物は無く、身につくモノはただの布。
マジどうしよー……!

怒り狂った人間が睨みつけてくる。
ううーん……俺も人間なのに……。

明らかに強そうな大剣が振り上げられ、俺はなんとか教の神様に祈る気持ちで目を閉じた。

神様、俺に戦う力をください!!!

勿論そのまま激痛が走って俺は死んだ。
ああ、なんて酷い話なんだろう…………。
こんなことで死ぬとは思わなかった。

  • 後書き-

うん、なんか今回はちょっと明るい感じで。
暗いんだけどね。

戦の話も終わり、三人の命が尽きた。
これが運命だったとは知るよしもなく……
その三人はこれから先ずっと行方不明なんだとか。
それは神になったから。

次回もお楽しみに!