ゴースト×ゴースト小説、反乱の願い

「カルルは下に居て!もしデヴィーセが落っこちて来たら僕を呼ぶんだよ!」
そう念入りに確認するとファルシードはまた闇に呑まれ、消える。
静寂が怖いほど。
セラセードは本当に裏切ったのだろうか。
操られているような気がしてならない。
不安が押し寄せる、きっとそれは誰でも同じだが。

ウチは見つめた。ただ上を真っ直ぐに。
すると見えたのは、ふわりと風に舞う白い衣服に柔らかな金髪、デヴィーセだ。

「ファルっ!!」

声が出るだけ叫んだ。
「セラはどうしたって言うんだろうねっ!」
そう言ってすぐに戻って来た黒い影。
「受け止めるよ!」
「うん!」
無茶だとは思ったが、ファルシードの力は偉大。
恐らくその力で受け止められるのだろう。

手を上に上げ、闇の力を高める。
すると速度は低下。
ゆっくりとデヴィーセは舞い降りて来た。
二人の両手で受け止める。

「大丈夫…やろ?」
「うん、怪我はしてないはずさ。」
その言葉にカルルは安心し、ほっと胸を撫で下ろした。
「ホント良かったっ」
ニコニコ笑顔でファルシードはご機嫌。
「あんな正しいこと言われてちょっと感動しちゃったで〜」
二人はデヴィーセの顔を覗き込みながら話した。
「なんか気付かされたって感じっ」
そう慕うほどになったデヴィーセを見つめていると、
「………んっ……」
彼は目を覚ました。
お、などと言って喜んでいると彼はこう言う。
「助けたの?僕のこと………」
先ほど叫んだせいなのか彼の声は少し枯れていたがファルシードとカルルは顔を見合わせ頷き、デヴィーセを見る。
「君の言葉に感動してさ!」
「ウチら一緒に協力したいなって!」
それにデヴィーセは一瞬驚いたがその後笑顔に変わった。

「君達には届いたんだね!!」
と、死ななくて良かったと言うように息を吐いた。
「ウォリスに会いに行こう!彼女に変えてもらわなきゃいけない事が沢山あるんだ。」
彼の目は真剣だった。

それは希望に満ちていた。


−後書き−
前回、後書き書いてなくてスンマセン((
最近ボケてる、ダメだなんかww

心に響いた時空神の叫び。
絶望に満ちていた二人には希望となった。
ここで心配になるのはセラセード、ウォリスの思惑……
これ以上の犠牲者を出さない為にも三人は立ち向かう。

次回もお楽しみに!