ゴースト×ゴースト小説、謎めく想い

「生きてるからご安心を。」
イングリーネを撃ち抜いた拳銃をしまい込み、微笑むデヴィーセ。
「何で撃った…」
紅い瞳で睨みつける。
「あのままにしておいたらこの世界壊されてたけどいいの?」
睨まれたせいか少し驚き、笑顔を消した。
しかしデヴィーセはどこか楽しそうに言うのだった。

「悪い子じゃないのにね。イングリーネ…」
倒れたイングリーネに触れて、そう呟いた。
彼は悲しそうにはしても、その本心は見て取れなかった。
「怖いねっ洗脳っ」
なんて、彼は楽しそうに言う。いつもの笑顔で。
「…何で笑う?撃ったんだぞ!」
まるでイングリーネの味方のように、怒る。

「…笑うことしか出来ないからさ。」

その言葉で、穏やかで美しい青の瞳は一瞬で鋭く変わった。
驚きを隠せないファルシード。
「黙ってないと撃ち殺すぞ」
金髪から覗く瞳が悪魔のように怒りに染まっている。

「…なんてね。」
しかし、その瞳をすぐに閉じて、笑う。
「じゃあ、またね。」
と、人が変わったように言って、彼は歩き出す。
その直後、

「…ゴメンね、僕には笑顔も似合わないのに。」

と、静かに呟いた。
表情は見えないのに、ファルシードにはデヴィーセが笑っていないように見えた。


−後書き−
どうも〜!また来ました!
はいねちゃんがデヴィーセの口癖を解き明かしてくれました!
もし他の人がこの小説読んでたら探してみてね!!

時空神と邪神の出会い。
笑顔に隠された真実も、イングリーネの真実も、全て隠し通す時空神デヴィーセ。
まるで感情に嘘をつくように…。
誰かの想いと真実。その二つを知りたがるファルシードにはまるで強敵。
一体その青の瞳に何を想うのでしょうか…。

次回もお楽しみに!!