ゴースト×ゴースト小説、排除の意思。

「誰を探してる、邪神」
何処にいるかとセラセードを探していたファルシード。
しかし其処に現れたのは雷神イングリーネだった。

「雷神様には関係ないんじゃ?」
その高い子供の声はイングリーネの耳へしっかり響く。

「馬鹿言え。お前は何にしろ邪魔な訳だ、関係ある。」
その邪神よりも、少し低く、それであって子供のような声の雷神。

そう、神には幼き子供が多かった。
誰もがしっかりしていないような、自由気ままな子供達が何もかもを司っている。
だが、それが何故かはウォリスにしか分からない。

「で、何の用?僕は忙しいんだけど」
手をひらひらと振って見せ、余裕を見せる。
「当然、お前を排除しに来た。」
そんな邪神を指差して睨みつける。

「おっと…それもウォリスの指示かい?」
紅い瞳を細めて笑う。
それに雷神は益々怒りを覚える。
「前のように手加減はしない。必ず殺す…」
質問には答える気も無い雷神は雷の力を高める。

「言っても聞かないなぁ…、馬鹿な操り人形め……」

邪神は怒りを込めた口調で言うが、あくまで小声だった。

「殺せてもらう…、ファルシード!!」

少年達の、二度目の戦いが始まった。


−後書き−
毎度読んでくれてありがとです><

大戦争の始まる寸前。
お互いが準備する中、自分勝手に動く無邪気な神達。
この小さな戦いから大きな戦いへ…神達の運命は?

次回もお楽しみに!!