ゴースト×ゴースト小説、神の記憶

深い深い、眠りについていた。
照りつける痛い輝き、吹き付ける風、縛り付ける鎖。
その中で、眠っていた。
何故か、瞳が開けてられない。
今まで何をしていたかも分からない。
何があったとか、誰と居たとか分からない。
でも、胸が締め付けられているような感覚がある。鎖のせいじゃない。
「はぁ……はぁ……」
苦しい、おかしい。
何故?汗が吹き出す。
思い出せない、苦しい、苦しい、何が起こってる?
「うぅ………」
苦しい、どうしよう。
誰かの笑顔が……、誰?
「…誰……誰……?」
頭痛までしてきた。
分からない、けど、不安…。
教えて…誰なんだ……。
また、瞳を閉じてしまう。
待って…まだ思い出せない。
まだ………
そして意識が薄れて、また眠りについた。

少年は眠り続ける。

ある、青い髪の少年に出会うまでは。

永い時を、光の中で眠っていた。