ゴースト×ゴースト小説、感情の操作

何度死んでも、無駄だった。
憎しみの声、子供の嘆き、全てが、毎日うるさいくらい耳に届いた。

「またあのハンターが町を壊した、ハンターのくせに生意気だ!」
「大人って何ですぐヒトを殺そうとするの?馬鹿みたいっ」

そんなの僕に言ったって・・・

「誰かあのゴースト助けてあげてよっ!」
「可哀想だよ、まだ小さいのに・・・」

放っておけば辛くないじゃない、もう黙ってよ!!
もう僕だって気付いてるよ。
結局は恨みの根源なんでしょ?僕は。
死んでも死んでもすぐ生き返るのは、恨みが絶えないからでしょ?
この世界の中の無数の感情が怒りを発して、僕の元へとやってくる。
もううんざりだよ、散々知った。
人間がどれだけ酷いものか。
人間がどれだけ汚いものか。
人間がどれだけ恨みを抱えているか。
人間がどれだけ憎いものか。

人間なんて根絶やしにしろ!
そんなに憎いなら自分の手で殺してしまえ!

妬ましい・・・どうしてあんなに幸せそうに笑えるの?

死んでしまえば笑えないのに。

僕とは違って簡単に死ぬんだから。

恨みを抱えた子供達の霊が、ゴーストが、
大人には見えないんだね。

「分からないなら死んでしまえ。僕達の声、叫び、聞こえないならもう死んじゃえっ!!」

僕だって力なら持ってるよ。
簡単に殺せるさ、人間なんて。
感情を操作して死なせればあっという間さ。

人間はすぐに死ぬ。

邪悪なココロは誰だって持ってる。

だからそれを利用するの。

「死ね、ばーかばーか」

邪悪なココロをおっきくして、

「さ・よ・な・ら♪」

自殺させるんだよ。
ほら、あっという間。

儚い命でしょう?人間様。
もう気付いたよね?人間様。

僕が辛いこと