ゴースト×ゴースト小説、堕落した世界。

優しさの裏の影、温もりも忘れた。
欲望に溺れ堕落した人々。
周りにはどうしようもない人が溢れていた。
まぁ自分もそうなのだが否定しようと何も変わらない。
誰かに笑われること、傷付けられること、どれも人生らしい。
だが本当にそれがあっていたらこの世界はどうかしている。
人生に二度や三度死に掛けることはあるだろう、こんな世界なら。
そんなの殺し屋がいるからだ。そう、自分だ。
血が大好き、死んでいく人を見ると笑い出す。
そんな可笑しな自分がいるからだろ。
大切な人が死んで気付いたんじゃないのか。
馬鹿な自分を見て飽き飽きしないのか。
自問自答だ、なにもかも質問しては否定する。
なのに一切変わりはしない。
自分は人が嫌いだ。
正義に溺れる人が嫌いだ。いや、大嫌いだ。
どうして正義を叩き込んでいる人間共の分際で他人を傷つけるんだ。
そんな奴らのせいで自分は可笑しくなったんだ。
他人が怖くなったし、殺したくなった。
触られるくらいなら殺した。
あんな堕落した人間共に恐怖心なんて覚え、震えていた。
触れられたくない。何故なら怖いから。
怖いなら殺してしまえ。
思考回路が狂いに狂って笑いが込み上がって。
殺人という行動をとった。
正気に戻るのはいつも何かが紅く濡れた後。
狂った紅い人生の中、少年は素直に微笑むことを忘れてしまった。
「死ねよっ・・・」
それは彼の魔法の言葉?
堕落した世界では魔法の言葉もひどく歪んだ。