「私ね、みんなを笑わせる人になる!」

なんて母に言って、そのあと母は死んでしまった。
たくさんの人を笑わせることって予想以上に難しくて。
とにかく自分は笑っていた。
「ルイカちゃん今日あそぼ〜!」
「うん!!いいよっ!」
「ルイカちゃん、好き!!」
「え!!わ、私!?」
「ルイカちゃん、ふたつに結ぶのが似合う!!」
「ありがとう!!」
お友達と一緒にいるときが楽しかった。
みんな私を可愛いと言ってくれた。
「私の将来の夢はアイドルになること…ですっ」
笑われるかなっ、…私……!
「ルイカ、すっげー!!」
「絶対似合うよ!!」
驚いたっ!
「……応援、してくれるの?」
「勿論!」
「頑張れー!!」
それから…
目を輝かせて夢を追いかけた。
いずれ運よくスカウトなんてされちゃって……
そして!!
「みんな〜!ルイカだよ〜!!」
なんてステージで叫べるようになって…。
「いっくよー!!」
思いっきり歌って、みんなも笑って。
素敵!!
今日から始まる、私のアイドル生活!
ニコッと笑って、みんなを見て、手を上げて、

「ルイカ14歳、アイドル始めます!!」