ゴースト×ゴースト小説、不思議な家族

「どうして死んじゃうの・・・?エレス・・・」
思い出は・・・無限にある。彼との、思い出・・・。
思い出す度、涙は溢れる。
「愛すよエレス・・・、あなたがゴーストになっても・・・」
彼の剣に手を伸ばし、そしてエレスを殺した小さな少年に剣を向けた。
少年の瞳に輝きは無く、なにも感じていないようだった。
「ふざけないで・・・馬鹿っ!!!」
そう泣き叫んで、少年に剣を・・・
突き刺した。
すると少年は消えて・・・何もなかったように静かになった。
刃の先には血もついていなかった。
「何・・・あの子・・・」
残ったのは、エレスの血が付いたナイフだった。

そんなのは・・・ある16歳の時のこと。
その時は、とっても不思議だった。
そして、30歳くらいのとき・・・まさかあの時の子と同じ顔の子を拾ってしまうなんて・・・
「生まれ変わったのか・・・お前、成長もしてないしな」
「・・・?」
「なんでもないぞ・・・」
一年生くらいの男の子。レインと名づけ、大切に育てた。
(幸せになって・・・)
レインとエレスは年をとらなかった。共通点があるからなのかな・・・。
家族みんなで幸せに暮らしたい。これからもずっとずっと・・・